■ 1回目を終えて
56箇所をまわる事は可能だと思っていたが、果たして最後まで”楽しく”まわれるかが心配であった。しかし、結果は終始とても楽しい温泉巡りととなった。 お湯にはそれぞれに微妙な違いがあり、数多く入るからこそ、その微妙な変化に敏感になろうとするので、まず飽きる事がない。 また、スタンプラリーの目標も掲げているので、妙に体育会系の血が騒ぐ。
そして何より別府の街がとても良かった。
折りしも別府祭りの最中であったこともあり、街は非常に活気づいていたし、山と海そして温泉、と風土豊かな別府の街が私には宝物のように見えたのである。

さて、今回で7段の段位取得となったが、果たしてその段位に恥じぬほど温泉について造詣が深くなったかと言われると全く自信がないが、ますます興味が増した事は確かである。
一日20箇所以上廻ると、フィードバックするのも大変だが、記録したメモと写真を何度もみて記憶を辿るのも楽しい時間だ。
また、今回、お湯についての事前情報は最低限に留めたので、先入観なく自分で記録しているが、後で他の人のサイトを拝見すると、自分とは違うコメントも多く、それもまた一興である。

別府より戻って1週間後、7段認定証書と青タオルが届いた。
名人を目指して次の別府行きも計画しなければいけないが、まだまだ今回の旅の余韻に浸っていたい気持ちである。

                                                          2008年4月28日 (A)

別府 海門寺温泉 浜脇 東町温泉
別府の共同湯の多くはこうした鄙びた外観だが、浴室はとても清潔でゴミ一つ落ちていない。どこに行っても、共同湯が生活の一部であり、大切な社交場であることを強く感じる。 温泉を取り巻く生活文化が根強く存在していることよく分かるのだ。
文化や慣習というのは、それが生活と密着し続けなければ、それは”遺産”となる。 別府湯の街が”文化遺産”とならぬよう、切に祈るばかりである。